歴史と文化に根付いた西安のソウルフード

西安特色ロウジャモ

 

西安は中国の古都として2000年以上の歴史を持ち、シルクロードの起点として東西文化が融合した独特の食文化が発展しました。中でもロウジャモは、西安の人々の日常生活に深く根付いた代表的な西安料理です。

歴史的には、秦の時代(紀元前221-206年)にまで遡ると言われており、当時から兵士や労働者に人気の携帯食でした。西安の街角では今でも、朝食から夜食まで、様々な時間帯でロウジャモを楽しむ人々の姿が見られます。

ロウジャモは西安旅行で絶対に見逃せない地元の西安料理です。2000年の歴史を持つこの絶品グルメを食べずして西安を語るなかれ!それでは、西安料理「ロウジャモ」の魅力をご紹介しましょう!

ロウジャモの名前の由来と特徴

「ロウジャモ(肉夹馍)」という名前は、「肉(ロウ)を夾(はさ)む馍(ジャモ)」という意味から来ています。この料理の特徴は以下の通りです:

馍(ジャモ):小麦粉を発酵させて鉄板で焼いたパン。外側はカリッと香ばしく、内側はモチモチとした食感

肉(ロウ):豚バラ肉を八角・シナモン・花椒など数十種類のスパイスで4-5時間煮込んだ具材

黄金比:伝統的に馍と肉の重量比は1:1が理想とされる

バリエーション豊かなロウジャモの種類

ウジャモの種類

 

1.伝統的な豚肉のロウジャモ

最も一般的なタイプで、脂の乗った豚バラ肉を使用します。

2.牛肉のロウジャモ

イスラム文化の影響を受けた西安ならではのバリエーション。

3. チンジャオロウジャモ

青唐辛子を加えたピリ辛バージョン。

プロが教える本格的な食べ方

  • 適切な温度:焼きたての馍に温かい肉を挟むのが理想
  • 食べるタイミング:作ってから10分以内がベスト
  • 持ち方:下からしっかり包み紙で持つ
  • かじり方:肉汁がこぼれないように斜めにかじる

おすすめの組み合わせ:

  • 西安名物の羊肉スープ(羊肉泡馍)
  • ザーサイの漬物
  • 西安ビール(漢斯啤酒)

家庭で作れる本格レシピ

ロウジャモレシピ

 

材料(4人分)

馍(パン)部分:

  • 強力粉:500g
  • ぬるま湯:250ml
  • ドライイースト:5g
  • 砂糖:10g
  • 塩:5g

肉部分:

  • 豚バラ肉:800g
  • 醤油:100ml
  • 紹興酒:50ml
  • 砂糖:30g
  • 生姜:1片
  • にんにく:5片
  • 八角:3個
  • シナモンスティック:1本
  • 花椒:小さじ1
  • 月桂葉:2枚

作り方

馍(パン)の工程:

  • ドライイーストをぬるま湯で溶かす
  • 他の材料と混ぜてこねる(約15分)
  • 1時間発酵させる
  • 8等分して丸め、15分休ませる
  • 麺棒で平らに伸ばし、鉄板で両面焼く

肉の煮込み工程:

  • 豚肉を冷水から沸かし、アクを取る
  • スパイス類と調味料を加え、弱火で4時間煮込む
  • 肉を取り出し、粗熱を取って細かく刻む
  • 煮汁を少し加えてしっとりさせる

仕上げ:

  • 焼きたての馍を横に切る(完全に切らずにポケット状に)
  • 刻んだ肉をたっぷり詰める
  • 煮汁を少し垂らして完成
  • プロのコツ:
  • 馍は中火でじっくり焼く
  • 肉は冷めてから刻むと形が崩れない
  • 煮汁は濾してから使う

西安で絶対に行くべき有名店4選

1.秦豫肉夹馍(チンユイロウジャモ)

秦豫肉夹馍

 

特徴:

  • 30年以上の歴史を持つ
  • 昔ながらの製法を守っている
  • 肉の量が多くコスパ最高

住所:西安市碑林区東木頭市19号

営業時間:6:30-20:00

価格帯:10-12元

2.子午路張記肉夹馍(ズウールージャンジーロウジャモ)

子午路張記肉夹馍

 

特徴:

  • 観光客にも人気
  • ピリ辛バージョンが絶品
  • 店内で馍を焼く工程が見学可能

住所:西安市雁塔区小寨西路

営業時間:8:00-21:30

価格帯:12-18元

3.樊記腊汁肉夹馍(ファンジーラーチーロウジャモ)

樊記腊汁肉夹馍

 

特徴:

  • 百年以上の歴史
  • 特別な腊汁(ラーチー)という調味料を使用
  • 肉が特に柔らかい

住所:西安市碑林区竹笆市街53号

営業時間:7:00-20:00

価格帯:15-20元

4.王魁腊汁肉夹馍(ワンクイラーチーロウジャモ)

王魁腊汁肉夹馍

 

特徴:

  • 地元に愛される隠れ家的なお店
  • 肉の煮込み時間が特に長い(8時間以上)
  • モダンな店内デザイン

住所:西安市蓮湖区北広済街

営業時間:8:00-21:00

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